2つの新製品追加と5製品のメジャーアップデート、モデルベース開発環境の最新版組み込み開発ニュース

MathWorksは、MATLABおよびSimulink製品群の「Release 2021b」を発表した。2つの新製品「RF PCB Toolbox」「Signal Integrity Toolbox」を加えた他、多くの機能追加やアップデートを実施している。

» 2021年10月14日 11時00分 公開
[MONOist]

 MathWorksは2021年9月28日、MATLABおよびSimulink製品群の「Release 2021b(R2021b)」を発表した。2つの新製品が加わり、5製品でメジャーアップデートがあった。また、MATLABとSimulinkにおいて多くの機能追加やアップデートを実施している。R2021bは、既にダウンロード可能となっている。

 新製品の1つ目である「RF PCB Toolbox」は、RF多層プリント回路基板(PCB)の設計や解析、可視化ができる。パラメーター化された、あるいは任意のジオメトリを用いたコンポーネントの設計が可能な他、モーメント法による解析、EM解析などを使用した結合、分散、寄生効果のモデル化が可能になる。また、RF PCB ToolboxはODB++、Cadence Allegro、Mentor Expedition、Altium、図研のデータベースに対応しているため、シグナルインテグリティに関わるエンジニアがPCBレイアウトの高速部分を解析するのに役立つ。

 2つ目の新製品「Signal Integrity Toolbox」は、高速のシリアルリンクやパラレルリンクの設計用に関数とアプリケーションを提供する。複数のパラメーターで抽出した設計メトリクスにより波形と結果の可視化が可能だ。IBIS-AMIモデルをサポートしており、イコライゼーションとクロックリカバリーを解析する。

 これらに加え、Symbolic Math ToolboxやLidar Toolbox、Simulink Control Design、ディープラーニング、強化学習、予知保全、統計および機械学習の関連製品について、主要なアップデートを実施している。

 MATLABの新機能としては、コードリファクタリングやブロック編集、MATLABからPythonのコマンド、スクリプトを実行する機能が加わった。

 Simulinkはアップデートにより、Simulinkエディターから複数シミュレーションの実行、Simulinkツールストリップでのカスタムタブ作成が可能になった。

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