埋め込み型医療機器の位置を非接触で目視確認できる技術を開発医療機器ニュース

古河電気工業は、フォトニクスの技術を用いて、体外から埋め込み型医療機器の位置を目視で確認できる技術「Tellumino」を開発した。薬剤注入のための皮下埋め込み型ポートの穿刺位置が、LEDにより示される。

» 2021年10月11日 15時00分 公開
[MONOist]

 古河電気工業は2021年9月27日、フォトニクス(光工学)の技術を用いて、体外から埋め込み型医療機器の位置を非接触で目視確認できる技術「Tellumino(テルミノ)」を開発したと発表した。薬剤注入のための皮下埋め込み型(CV)ポートの穿刺位置が、LEDにより示される。

キャプション 「Tellumino」の仕組み(イメージ) 出所:古河電気工業

 Telluminoで使用するCVポートは、既存のCVポートに複数のLED光源を内蔵したもの。体外からコイルを近づけるとLED光源が点灯し、CVポートの位置を容易に肉眼で確認できる。既に動物実験で、Telluminoの定量的な有効性が示されている。

キャプション 動物実験で用いた模擬CVポート 出所:古河電気工業

 薬剤を投与するためのCVポートは、本体は胸部や腕に埋め込まれており、薬剤を投与する際は本体上部に専用の針を穿刺して注入する。これまでは、施術者が皮膚の上から触診して、CVポート本体の位置確認をしなければならなかった。

 古河電気工業は、メタル、ポリマー、フォトニクス、高周波の4領域をコア技術としており、フォトニクスを活用したライフサイエンス分野の研究開発も進めている。

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