超軽量メモリで実装可能な異常検知アルゴリズムの提供開始人工知能ニュース

エイシングは、KBオーダーのメモリ量で実装可能な超軽量異常検知アルゴリズム「MSAT」の顧客企業への提供を開始した。工場の製造装置や生産ラインへの異常検知導入を支援し、生産性とメンテナンス効率の向上に貢献する。

» 2021年08月12日 08時00分 公開
[MONOist]

 エイシングは2021年7月27日、KBオーダーのメモリ量で実装可能な超軽量異常検知アルゴリズム「MSAT(Memory Saving Anomaly Tracker)」を開発し、顧客企業への提供を開始したと発表した。同社の機械制御に特化した独自エッジAI(人工知能)アルゴリズムの研究開発で培った知見と技術を活用し、工場などの生産性向上に貢献する。

キャプション 「MSAT」のイメージ 出典:エイシング

 MSATは、従来のIsolation ForestやKNNといったアルゴリズムと比べ、精度を維持したままで、必要なメモリ量を最大で数百から数千分の1まで抑えられる。軽量化によりマイコンにMSATを直接搭載でき、従来のアルゴリズムでは困難だった機器にも異常検知ソリューションが実装可能になる。また、新たに異常検知用のハードウェアやクラウドとの通信環境を用意するためのコストも削減できる。

 工場の製造装置や生産ラインへの異常検知導入には、ハードウェアの追加変更やデータ収集、異常判定用のしきい値設定など多くの課題があるが、同社はこれらをサポートすることで、生産性とメンテナンス効率の向上に貢献する。

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