エイシングは、エッジ側で学習した複数のAIモデルを統合して集合知モデルを生成できる「統合学習技術」を開発した。複数機器で個別に学習、生成した異なるAIモデルを1つの集合知モデルとして統合し、学習プロセスにかかる時間を短縮している。
エイシングは2020年11月16日、エッジ側で学習した複数のAI(人工知能)モデルを統合して集合知モデルを生成できる「統合学習技術」を開発し、特許を取得したと発表した。エッジAIの学習効率を高め、スマートデバイスや自動車、産業ロボットへのAI搭載を目指す。
同社の統合学習技術は、エッジAIアルゴリズム開発専門チーム「Algorithm Development Group(ADG)」が開発。複数の機器で個別に学習して生成した異なるAIモデルを、1つの集合知モデルとして統合することで、学習プロセスにかかる時間と工数を短縮し、効率化している。
また、従来のAI技術で集合知モデルを構築するには、膨大なデータを格納する大型ストレージが必要だった。新開発の統合学習技術は大型ストレージを不要にしたほか、元データを直接扱うセキュリティ上の問題も回避できる。
例えばヘルステック分野では、個々のウェアラブルデバイスにAIを搭載。健康状態などを一定期間学習させた学習済みAIモデルを年齢や性別ごとに統合することで、「20代男性」「30代女性」など特定項目に適したAIモデルを構築できる。
同社は統合学習技術により、産業機械や工場の自動化、スマートデバイス、ウェアラブル端末など、さまざまな場面でAIの活用を支援するとしている。
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