密閉式熱間鍛造プレスローリング工法によるニアネットシェイプを確立FAニュース

光洋メタルテックは、密閉式熱間鍛造プレスローリング工法により、AT車用多段変速機に使われる遊星ギヤリングを製造する鍛造ラインを確立した。

» 2021年08月02日 07時00分 公開
[MONOist]

 光洋メタルテックは2021年7月14日、密閉式熱間鍛造プレスローリング工法により、AT車用多段変速機の遊星ギヤリングを製造する鍛造ラインを確立したと発表した。この技術により、機械加工のリードタイムの短縮と工数の低減、省資源化による低炭素社会に貢献する。

キャプション 鍛造ラインのイメージ 出典:光洋メタルテック

 密閉式熱間鍛造プレスローリング工法では、従来の縦型熱間プレス工法では困難だった複雑な形状を製造できる。同工法により、被加工材を完成品に近い状態につくり上げるニアネットシェイプを確立したことで、鋼材の投入重量を削減し、機械加工のサイクルタイムを従来の10%削減する。

 また、同工法では、小さな荒地を小動力熱間プレス機で成形し、ローリング機で大きく圧延、形状化する。ローリング前のプレス荒地品の端面を素材の投入重量を増やさずに形状化し、ローリング完了後の端面欠肉の問題を解決している。内径深溝加工を拡大し、より完成品に近い深溝形状品を作れる。

キャプション 従来品と開発品の形状比較 出典:光洋メタルテック

 既に稼働を開始しており、同社では年間6億1800万円の売上目標を掲げる。

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