Arevoは、ユニボディーカーボンファイバーフレームを採用した「世界初」(同社)をうたうオーダーメイド電動キックボード「Scotsman」のキャンペーンをクラウドファンディング「Indiegogo」で実施。フレーム全体が同社独自のカーボンファイバー3Dプリント技術によって製造されている。日本の公道走行に対応できるオプションも用意する。
Arevoは2021年5月27日、ユニボディーカーボンファイバーフレームを採用した「世界初」(同社)をうたうオーダーメイド電動キックボード「Scotsman(スコッツマン)」のキャンペーンを、クラウドファンディングサイト「Indiegogo」で開始したことを発表した。
Scotsmanは、専用Webサイトから体形情報やライディングスタイル、利用目的、ボディーカラーを入力することで自分好みのカスタムメイドが可能な電動キックボードである。同社独自のカーボンファイバー3Dプリント技術によって、ハンドルバーからベースボードまでフレーム全体が、軽量かつ高い耐衝撃性を備えるカーボン複合材(熱可塑性材料)で作られており、接合部のない強くて美しいボディーラインを実現する。
また、Scotsmanには専用スマートフォンアプリが用意されており、持ち主が離れるとロック、近づくと解除を行う「スマートキー機能」や、スマートフォンで設定した目的地まで案内してくれる「カーナビ機能」を実現。万一、盗難に遭ってもGPSによって自分のScotsmanの位置を特定できる「GPS盗難防止機能」も搭載する。
Scotsmanは、駆動用モーターの出力が前後輪合計500ワット(W)の「Scotsman 500」、同1000Wの「Scotsman 1000」、同2000Wの「Scotsman 2000」の3モデルから選択できる。最高速度はScotsman 500が時速30km、Scotsman 1000が同50km、Scotsman 2000が同73kmで、航続距離はいずれも113km。充電時間は1バッテリー当たり5時間となる。デッキ内部には2つの独立したバッテリーベイを備えており、走行距離に応じてバッテリーを追加することも可能だ。また、取り外したバッテリーはPCやスマートフォンを充電するモバイルバッテリーとしても利用できる。
Scotsmanの開発では、日本の公道で走行できることを前提に、設計の初期段階から日本人の専門家が監修。有償の公道仕様オプション(日本仕様オプション)を追加することで日本の公道走行に対応する(※注1)。
※注1:日本では第一種原動機付自転車の扱いとなるため、普通自動車免許以上または原動機付自転車免許以上の携帯、ヘルメットの着用、ナンバー登録とScotsmanへの取り付け、自動車賠償責任保険への加入、道路交通法の順守が必須となる。
各モデルおよび全モデル共通の日本仕様オプションの販売予定価格は以下の通りだ(表1)。
| モデル名/オプション名 | 販売予定価格 |
|---|---|
| Scotsman 500 | 2999ドル(約32万6682円) |
| Scotsman 1000 | 3499ドル(約38万1130円) |
| Scotsman 2000 | 4499ドル(約49万55円) |
| 日本仕様オプション(全モデル共通) | 299ドル(約3万2569円) |
| 表1 各モデルおよび全モデル共通の日本仕様オプションの販売予定価格(※2021年5月24日の為替レート換算) | |
なお、2021年5月27日から約1カ月間、Indiegogo上で数量限定のクラウドファンディング早期割引キャンペーンを実施している(同年12月から順次出荷開始予定)。早期割引の価格やキャンペーンの実施状況などについては、Indiegogoのプロジェクトサイトを参照のこと。
コロナ禍で生まれた3Dプリンタ活用の流れが、デジタル製造を加速
3Dプリンタの可能性を引き上げる材料×構造、メカニカル・メタマテリアルに注目
いまさら聞けない 3Dプリンタ入門
CFRP製造技術でカスタム自転車に参入、航空宇宙・自動車向けはAGCなどと展開
世界をより軽く、CFRPの3Dプリント技術で新たなモノづくりを切り開くArevoの挑戦
CFRP複合材料を3Dプリンタで製造する工場を建設へ、アジア圏に予定Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
メカ設計の記事ランキング
よく読まれている編集記者コラム