Armのモバイル向け新世代CPUは30%性能向上、最新ロードマップを発表組み込み開発ニュース

Armは、Armのモバイルデバイス向けCPUの最新ロードマップを公開し、次世代のコンシューマー向けCPU「Matterhorn」と「Makalu」の概要を紹介した。Cortex-A78からさらに最大30%まで性能が向上すると想定している。

» 2020年10月19日 09時30分 公開
[MONOist]

 Armは2020年10月7日(現地時間)、Armのモバイルデバイス向けCPUの最新ロードマップを公開し、次世代のコンシューマー向けCPU「Matterhorn」と「Makalu」(開発コード名)の概要を紹介した。

 Armは、2019年に「Total Compute」戦略を発表。システムレベルでの演算性能の向上、開発者の使い勝手の向上、エコシステムを通じたセキュリティ保護という3本柱を掲げており、最新のロードマップにも反映している。

 AI(人工知能)やAR(拡張現実)、VR(仮想現実)など、高性能の体験をモバイルデバイス上で構築するために、アプリ開発は32ビットから64ビットへ移行が進んでいる。2023年には64ビット専用のモバイルデバイスが登場するという予想を元に、Armは2022年のIPリリースを皮切りに、将来提供するCortex-Aビッグコアは全て、64ビットのコードのみをサポートする。

キャプション CPU性能の変遷(クリックで拡大) 出典:Arm

 CPU性能は、Cortex-A73からCortex-A78に至る数年間に、2.5倍向上した。この度公開した次世代CPUのMatterhornとMakaluでは、Cortex-A78からさらに最大30%まで性能が向上すると想定している。

 最新のセキュリティ機能として、Armの第1世代のTotal Computeと、Matterhorn世代のCPUには、Memory Tagging Extension(MTE)を導入。MTEにより、エコシステムのソフトウェア開発者は、メモリの安全性違反をより簡単かつ効率的に検知できるようになる。

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