砂型積層3Dプリンタを活用した鋳造試作部品製造事業を米国で共同展開3Dプリンタニュース

住友商事と木村鋳造所は、米国における3Dプリンタを活用した鋳造試作部品製造事業を共同展開する。これにより、住友商事グループ内の自動車部品製造事業などとのシナジー効果を狙うほか、幅広い分野での事業拡大を目指す。

» 2020年09月07日 13時00分 公開
[MONOist]

 住友商事は2020年8月25日、米国における3Dプリンタを活用した鋳造試作部品製造事業を、木村鋳造所と共同展開すると発表した。住友商事が木村鋳造所の子会社Kimura Foundry America(KFA)に35%出資することに合意し、契約を締結した。

グループ内の自動車部品製造事業などとのシナジー効果を狙う

 同社は、木村鋳造所が製造する鋳造品の海外販売を長年手掛けてきた。今回、砂型積層3Dプリンタを用いた鋳造試作部品製造事業を手掛けるKFAに出資することで、住友商事グループ内の自動車部品製造事業などとのシナジー効果を狙う。さらに、海外顧客ネットワークを活用し、建設機械、農業機械、産業機械など幅広い分野での事業拡大を目指す。

 従来の砂型鋳造は、形状が複雑な自動車エンジン部品の試作品や型が古く製造が難しい補修部品などの場合、砂型を固めるために必要な原型の製造に数週間〜数カ月を要するという課題があった。木村鋳造所が導入した砂型積層3Dプリンタは、原型を製造する必要がなく、砂型を1日で成形できる。また、1回のプロセスで数十個以上の砂型を同時に成形する。

 今後両社は、米国をはじめ欧州やアジア地域での展開も進める。

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