新エネルギー・産業技術総合開発機構は、「人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業」を2020年度から2024年度までの5年間のプロジェクトとして開始する。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2020年7月21日、AI(人工知能)システムの導入を加速するため、「人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業」を発表した。2020年度から2024年度までの5年間のプロジェクトとして開始する。
研究開発項目は、「人と共に進化するAIシステムの基盤技術開発」「実世界で信頼できるAIの評価・管理手法の確立」「容易に構築・導入できるAIの開発」の3つとなる。
AIシステムの基盤技術開発では、推論過程や推論根拠を示せるAIと、人の知識を理解するAIの開発を進める。人とAIが相互に理解、学習して共に進化し、幅広い分野へのAI適用を目指す。
AIの評価・管理手法の確立では、貸付審査、医療診断、自動運転など、AIシステムの推論結果が社会的、経済的に大きな影響を及ぼすことから、実際の事例をベースにAIの品質を評価、管理する手法を開発する。
容易に構築・導入できるAIの開発では、大量の学習用データを活用した「汎用学習済みモデル」を作成し、少量の学習用データでAIシステムを効率的に作成するためのプラットフォームを構築する。
これらの技術開発によりAIシステムの導入を進め、2030年に日本産業の労働生産性20%以上(2020年度比)の向上を目指す。2020年度の予算は29億3000万円を予定している。
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