キヤノンは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に必要なマスクやフェイスシールドを着用する際の暑さ軽減を目的にファン付きバイザーを開発したと発表した。生産現場などを中心に社内での利用を開始している。
キヤノンは2020年6月30日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に必要なマスクやフェイスシールドを着用する際の暑さ軽減を目的にファン付きバイザーを開発したと発表した。生産現場などを中心に社内での利用を開始している。
同社が開発したファン付きバイザーは、頭部に装着する本体部分にファンを搭載しており、額から顔前面にかけて下向きの気流が発生することで、付属の透明シールド装着時やマスク併用時に感じる暑さを軽減する効果がある。電源はUSBインタフェースを経由してモバイルバッテリーなどから供給する。ファンのオンオフは電源供給用のUSBに付属しているスイッチを用いる。また、本体にはカメラやレンズに用いられるプラスチック素材を採用しているという。
今回開発したファン付きバイザーの知的財産権は、キヤノンが発起人として参画する「COVID対策支援宣言書」の対象となる。同宣言書に基づき、COVID-19のまん延終結を目的とした行為(診断、予防、封じ込めおよび治療など)に対して、一切の対価や補償を求めることなく、保有する特許権、実用新案権、意匠権、著作権の権利も一定期間行使しない。
現在、COVID-19の感染対策として、マスクやフェイスシールドの着用が飛沫感染を防ぐ上で有効なことが知られている。その一方で、本格的な夏を迎えるに当たって、マスクやフェイスシールド着用時の熱中症対策にも注目が集まっている。このことは、キヤノンの社内の日常業務でも課題になっており、今回のファン付きバイザーの開発につながったとしている。
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