10種類以上のフィラメントに対応する、FDM方式の3Dプリンタを発売:3Dプリンタニュース
日本3Dプリンターは、10種類以上のフィラメントに対応可能な3Dプリンタ「Raise3D E2」を発売した。一般的なPLA樹脂、ABS樹脂、ゴムライク樹脂のほか、PC、TPU、TPEなどに対応する。
日本3Dプリンターは2020年6月8日、10種類以上のフィラメントに対応可能な3Dプリンタ「Raise3D E2」を発売した。FDM(熱溶解樹脂積層)方式の3Dプリンタ「Raise3D」シリーズの最新モデルで、安定した高精度造形に対応し、多品種、小ロット生産に適している。
3Dプリンタ「Raise3D E2」(クリックで拡大) 出典:日本3Dプリンター
Raise3D E2は、一般的なPLA樹脂、ABS樹脂をはじめ、ゴムライク樹脂、PC(ポリカーボネート)、TPU(熱可塑性ポリウレタン)、TPE(熱可塑性エラストマー)など、10種類以上のフィラメントに対応する。多種類のフィラメントが使用できるため、試作品づくりや教育機関での利用に向く。
10種類以上のフィラメントに対応(クリックで拡大) 出典:日本3Dプリンター
2つのヘッドが独立して動く、独立型デュアルエクストルーダーを搭載。対象の3Dモデルと左右対称のモデルを造形するミラーモードや、同じモデルを複数造形する複製モードを備える。
独立型デュアルエクストルーダーを搭載(クリックで拡大) 出典:日本3Dプリンター
また、ノズルとプラットフォームの距離を自動で保つ、ベッドレベリング機能を搭載する。双方の距離を維持することで、エクストルーダーが造形物表面の小さな変化にも対応でき、安定した造形をサポートする。
他に、ビデオがキャリブレーションの状態をガイドする独自機能、7インチのタッチスクリーン、ドアの開閉で自動停止する機能、省電力モードなどを備える。本体サイズは607×465×596mmで、重さは約30kg。造形サイズは、シングルヘッド造形時は330×240×240mm、デュアルヘッド造形時は295×240×240mmとなっている。
⇒ その他の「3Dプリンタ」関連ニュースはこちら
- 3Dプリンタの可能性を引き上げる材料×構造、メカニカル・メタマテリアルに注目
単なる試作やパーツ製作の範囲を超えたさらなる3Dプリンタ活用のためには、「造形方式」「材料」「構造」の3つの進化が不可欠。これら要素が掛け合わさることで、一体どのようなことが実現可能となるのか。本稿では“材料×構造”の視点から、2020年以降で見えてくるであろう景色を想像してみたい。
- いまさら聞けない 3Dプリンタ入門
「3Dプリンタ」とは何ですか? と人にたずねられたとき、あなたは正しく説明できますか。本稿では、今話題の3Dプリンタについて、誕生の歴史から、種類や方式、取り巻く環境、将来性などを分かりやすく解説します。
- 「単なる試作機器や製造設備で終わらせないためには?」――今、求められる3Dプリンタの真価と進化
作られるモノ(対象)のイメージを変えないまま、従来通り、試作機器や製造設備として使っているだけでは、3Dプリンタの可能性はこれ以上広がらない。特に“カタチ”のプリントだけでなく、ITとも連動する“機能”のプリントへ歩みを進めなければ先はない。3Dプリンタブームが落ち着きを見せ、一般消費者も過度な期待から冷静な目で今後の動向を見守っている。こうした現状の中、慶應義塾大学 環境情報学部 准教授の田中浩也氏は、3Dプリンタ/3Dデータの新たな利活用に向けた、次なる取り組みを着々と始めている。
- JVCケンウッドが痛感した3Dプリンタの量産活用における難しさと解決への筋道
日本HP主催「HP デジタルマニュファクチャリング サミット 〜3Dプリンターによる、ものづくりのデジタル革新〜」において、JVCケンウッドは「JVCケンウッドが推進するデジタルマニュファクチャリングの取り組み」をテーマに講演を行った。
- 3Dプリンタの種類と3Dデータのファイル形式
連載「『ミニ四駆』ボディーを3Dプリンタで作ろう」では、前回シリーズで作成したミニ四駆ボディーの3Dモデルデータを使って、実際に3Dプリントするまでの流れを紹介。第1回は、3Dプリンタの種類と3Dデータのファイル形式について解説する。
- 3Dプリンタがなくなる日
3Dプリンタは、3Dプリンタと呼ばれなくなったときに、本当に身近なものになるのかもしれない。FABカルチャーを発信するスタジオを運営する神田沙織氏が、自身の活動を紹介しながら家庭向け3Dプリンタを取り巻く現状について語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.