富士電機は2020年6月10日、トヨタ自動車の自動運転車「e-Palette」向けに電気式ドア駆動システムが採用されたと発表した。富士電機の電気式ドア駆動システムは鉄道で高いシェアを持つ。鉄道向け以外では初めて同システムを納入する。
富士電機は2020年6月10日、トヨタ自動車の自動運転車「e-Palette」向けに電気式ドア駆動システムが採用されたと発表した。富士電機の電気式ドア駆動システムは鉄道で高いシェアを持つ。鉄道向け以外では初めて同システムを納入する。
現在、日本の鉄道車両のドア駆動システムは空気式が主流だ。しかし、電気式はドアの開閉を高精度に制御でき、部品点数が少なくメンテナンスしやすいという利点があり、空気式から電気式への置き換えが進んでいる。日本だけでなく海外でも同じ傾向で、電気式ドア駆動システムへのニーズが高まっている。2020年2月末時点で、富士電機は日本で4万3000台、米国とシンガポールで3万2000台の納入実績がある。日本での電気式ドア駆動システムのシェアは50%だという。
富士電機は、ドア駆動システムに使用するサーボ技術を自社開発しており、ドアに物が挟まりそうになった場合に瞬時にドアを開いたり、万が一物が挟まっても衝撃を最小限に抑えたりすることができる。トヨタ自動車から鉄道での信頼性や安全性、小型化やモジュール構成が評価され、e-Paletteでの採用が決まったとしている。今後、鉄道に限らず輸送分野に広くドア駆動システムを提案していく。
トヨタ自動車は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会向けにe-Palette十数台を提供する。選手村の巡回バスとして、選手や大会関係者の移動をサポートする。車いすユーザーを含めて複数人がスムーズに乗り降りできるよう、大開口スライドドアや低床フロア、電動スロープ、停留所への正着制御技術などが採用されている。
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