矢野経済研究所は、IaaSおよびSaaSの国内クラウド基盤サービス市場の調査結果を発表した。将来的には、市場規模拡大によって成長率は若干低下するものの比較的高い成長を続け、2023年には1兆6700億円に達すると予測する。
矢野経済研究所は2020年5月12日、IaaSおよびSaaSの国内クラウド基盤サービス市場の調査結果を発表した。
同調査によると、2019年の実績は前年比134.5%の7800億円となる。同年ではハイブリッドクラウドはすでに一般化しており、プラットフォームの適材適所における使い分けやリスク分散のためにコンテナやマイクロサービスへの需要が拡大。マルチクラウド化が進展を始め、今後もその傾向が続くとしている。
また、金融業におけるクラウドサービス導入が拡大傾向にあり、勘定系システムの基盤にパブリッククラウドを採用する事例も増加しつつある。この流れを受けて、今後特に問題が発生しなければ、セキュリティ面から懸念を抱いていた企業でも利用が進み、クラウド基盤サービス市場の成長スピードが加速するという。
将来的には、市場規模拡大によって成長率は若干低下するものの比較的高い成長を続け、2023年には1兆6700億円に達すると予測する。2017年から2023年のCAGR(年平均成長率)は25.4%となる見通しだ。
従来のオンプレミスからの移行だけではなく、デジタルトランスフォーメーションの実現を目的としたり、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)、5Gなどの普及に伴う大量のデータの管理やその分析を目的としたクラウド基盤サービスの活用が進むと見込んでいる。なお、今回の予測に関しては新型コロナウイルスの影響は考慮されていない。
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