厚み7.6mm、5Gスマートフォンのレファレンスデザインを発表組み込み採用事例

富士通コネクテッドテクノロジーズは、5Gスマートフォンのレファレンスデザインを発表した。「Qualcomm Snapdragon 865 5G Modular Platform」と3次元実装技術を採用し、Sub-6+ミリ波対応機器で厚さ7.6mmに抑えた。

» 2020年05月07日 11時00分 公開
[MONOist]

 富士通コネクテッドテクノロジーズは2020年4月6日、次世代通信技術の5Gに対応するスマートフォンのレファレンスデザインを発表した。Qualcommの「Qualcomm Snapdragon 865 5G Modular Platform」と3次元実装技術を採用し、Sub-6に加えミリ波にも対応しつつ、厚さを7.6mmに抑えた。

キャプション 5G対応スマートフォンのレファレンスデザイン(クリックで拡大) 出典:富士通コネクテッドテクノロジーズ

 Qualcomm Snapdragon 865 5G Modular Platformは、RFフロントエンドとアプリケーションプロセッサ、モデムをそれぞれモジュール化している。そのため、ディスクリート実装と比べて、実装面積は約35%、基板面積は約20%削減できた。さらに、3次元実装を用いた基板埋め込み技術により、基板構成をユニット化することで、モジュール厚の影響を減らして本体の厚みを抑えた。

キャプション メイン基板イメージ(クリックで拡大) 出典:富士通コネクテッドテクノロジーズ

 技術的に難易度の高いミリ波に対応するために、低誘電基板や接続用フレキを採用した。これにより高周波信号の信号品質を確保しつつ、アンテナ配置に自由度を持たせた。また、金属と樹脂のハイブリッド筐体を採用し、アンテナへの金属影響を除去。ミリ波モジュールは3カ所に配置し、全方向へのアンテナ放射を可能にしている。

キャプション アンテナ配置イメージ(クリックで拡大) 出典:富士通コネクテッドテクノロジーズ

 発熱対策として、従来のグラファイトシートに加えて、二相流冷却技術「ベイパーチャンバー」を採用。ベイパーチャンバーはハイブリッド筐体と一体化し、より高い均熱効果を生み出している。

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