クラレが自家発電所の運用最適化システムを導入、蒸気の需要予測から計画立案:製造IT導入事例
東芝エネルギーシステムズは、IoTを活用した自家発電所の運用最適化システムを、クラレから受注した。気象変動や事業所内の電気、蒸気の需要予測に基づいて、発電所全体として最適な運用計画を立案、提案するシステムとなる。
東芝エネルギーシステムズは2020年3月25日、IoT(モノのインターネット)を活用した自家発電所の運用最適化システムを、クラレから受注したと発表した。
クラレの自家発電所では、複数台の発電設備が稼働し、事業所内へ電気と蒸気を供給している。今回、東芝エネルギーシステムズが受注したシステムは、気象変動や事業所内の電気、蒸気の需要予測に基づいて、発電所全体として最適な運用計画を立案、提案するものだ。
運用最適化システム(イメージ) 出典:東芝エネルギーシステムズ
この他にも、発電プラントの熱効率モデルを構築して実際の運転性能値とモデルベースの性能値を比較評価する機能や、異常兆候を早期発見する機能、蓄積したさまざまなデータをビッグデータとして連携、活用する機能も提供する。
同社では、2018年にクラレの発電所の最適運用に向けた検討業務を行っており、その結果と具体的な提案が評価され、今回の受注となった。今後、試運転を経た後、2020年12月の運用開始を目指す。
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