2つ目が、プレス圧のリアルタイムフィードバックによる最適化を行った点だ。通常品3種類、特注品2種類で必要なプレス圧は変わってくるが、加工機でのプレス圧を測定。これをYRMコントローラーで収集し最適なプレス圧になるようにリアルタイムで最適化を行い、良品を自律的に作り続けることを可能にしている。
取得したプレス圧の変化はデータログとして記録され、トレーサビリティーなどでも活用できる。井部氏は「特注品の割り込み生産などが入っても問題なく対応できるのは、リアルタイムフィードバックの仕組みがあるからだ。異種混合生産の中では全ての完璧にプログラムするのは難しい。品質を維持するためには、実際のワークを測定して正しい品質であるかを常に確認しながら調整をしていくことが必要になる」とYRMコントローラーの意義について強調する。
YRMコントローラーは、2020年7月から一部実証的な導入を開始し2021年に本格展開を開始するとしている。「YRMコントローラーは現場へのフィードバックを想定したデバイスで、工場をさらに進化させることができる」と井部氏は語っている。
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