不二越は、「2019国際ロボット展(iREX2019)」において、同社製ロボットのさまざまなデータを収集・表示するソフトウェア「NR:connect」を披露した。展示ブース内にある25台のロボットの稼働状況を、1つのディスプレイ画面からモニタリングできるようになっていた。
不二越は、「2019国際ロボット展(iREX2019)」(2019年12月18〜21日、東京ビッグサイト)において、同社製ロボットのさまざまなデータを収集・表示するソフトウェア「NR:connect」を披露した。展示ブース内にある25台のロボットの稼働状況を、1つのディスプレイ画面からモニタリングできるようになっていた。
NR:connectは、データ収集のためのデータコレクタと、収集したデータを分かりやすく表示するWebアプリケーションのスマートモニターから構成されている。データコレクタは、同社のロボット制御装置「FD-11」や「CFD」などに組み込むことが可能で、これらのロボット制御装置に対応するロボットのデータを収集できる。
収集できるデータとしては、各ロボットユニットの基本情報、エラー情報、起動状態、サーボのオンオフ、起動モードや運転モード、サイクルタイム、入力信号待ち時間、タイマー待ち時間などだ。「これらの見える化したデータからさらに深堀りしていくことで生産性の向上などにつなげることができる」(不二越の説明員)という。
ただし、産業用ロボットのユーザーは、工場や生産ラインの中で不二越製だけでなく他社製品も組み合わせて使用していることが多い。複数社のロボットのデータを一望できるような見える化については「NR:connectのデータコレクタのデータは、一般的なBIツールで扱えるようにする予定だ。ユーザーには、NR:connectや他社製ロボットのデータコレクタからデータを収集していただき、独自にBIツールで見える化の画面を開発してもらうことになるだろう」(同説明員)としている。
なお不二越は、ロボットを用いた生産ラインにおける生産状況を細かく確認できる「IoTスマートセル」も展示していた。IoTスマートセルでは、生産ラインに関わるデータについて経営者向けにまとめた「経営視点モニター」と、現場作業者向けにまとめた「生産視点モニター」を用意している。NR:connectと比べてより詳細なデータ表示に着目していることが特徴だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.