協働ロボット向けロボットハンドなどを展開するOnRobot(オンロボット)が「2019国際ロボット展(iREX2019)」の会場内で会見を開き、来日した同社 CEOのエンリコ・クログ・アイベルセン氏が事業戦略を説明した。
協働ロボット向けロボットハンドなどを展開するOnRobot(オンロボット)は2019年12月18日、「2019国際ロボット展(iREX2019)」(2019年12月18〜21日、東京ビッグサイト)の会場内で会見を開き、来日した同社 CEOのエンリコ・クログ・アイベルセン(Enrico Krog Iversen)氏が事業戦略を説明した。
以前のOnRobotは、ユニバーサルロボット(Universal Robots)の協働ロボット向けのグリッパーで知られてきた。しかし、2018年6月にハンガリーのOptForce、米国のPerception Roboticsとの合併によって発足した新生OnRobotでは、協働ロボットを含めた産業用ロボット全体に向けて、ロボットハンドに代表されるさまざまなエンド・オブ・アームツーリング(EoAT)を展開していく方針である。そのために、2020年5月までに、ファナック、安川電機、川崎重工業、Kuka Roboticsなど大手メーカーの産業用ロボットにOnRobot製品を容易に取り付けてプログラミングなども行えるような協業体制を構築する。
新生OnRobotのCEOに就任したアイベルセン氏は、ユニバーサルロボットのCEOを2008〜2016年まで務め、同社による協働ロボット市場の開拓をけん引してきたことで知られる。2015年のテラダイン(Teradyne)による買収の後、ユニバーサルロボットを退社していたが、再び協働ロボット市場と関わることになった。
アイベルセン氏は「協働ロボットが登場したころは、ロボットそのものがフォーカスされていた。しかし協働ロボットの存在が当たり前になった現在、ロボットによりさまざまな作業を実現するために必要なグリッパーやセンサー、ビジョンなどに注目が集まっている。今後より多くの価値を生み出すのは、協働ロボットそのものというよりも“協働アプリケーション”だ。OnRobotはそこで貢献していく」と語る。
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