“脱2次元”できない現場を対象に、どのようなシーンで3D CADが活用できるのか、3次元設計環境をうまく活用することでどのような現場革新が図れるのか、そのメリットや効果を解説し、3次元の設計環境とうまく付き合っていくためのヒントを提示します。今回は、より具体的な3D CAD活用の第一歩として「モデリング」の基礎について取り上げます。
前回は、3D CADを社内導入し、本格活用していくために不可欠な「人材育成」について取り上げました。今回は、より具体的な3D CAD活用の第一歩として「モデリング」の基礎について解説します。
3D CADで作成した形状のことを「3Dモデル」「3Dデータ」などと呼び、3Dモデル/3Dデータなどを作成することをモデリングといいます。
一般的に3Dモデルの作成は、スケッチで2次元の輪郭(プロファイル)を作成し、それをフィーチャーで押し出したり、回転したりなどして立体化していきます。フィーチャーとは、モデルを作るための機能/コマンド(指令)のことで、その機能で出来上がった形状のことも指します。
フィーチャーには、スケッチなどのプロファイル(2次元の輪郭)から形状を作成するもの、3Dモデルの角に丸みを付けたり(フィレット)、面取りなどを行ったりして形状を修正するもの、フィーチャーをコピーしたり、形状を足したり、引いたりするものなどがあります。
形状を作成するフィーチャーには、スケッチした断面を特定の方向に直線的に動かして形状を作成する「押し出し」、スケッチした断面を指定した軸を中心に回転させて形状を作成する「回転」、断面を指定したパスに沿って動かして形状を作成する「スイープ」、2つ以上の異なる断面をつないで形状を作成する「ロフト」があります。使用する3D CADソフトによって名前が違う場合もありますが、この4つが形状を作成するフィーチャーの基本となります。
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