三菱電機とNECは2019年11月19日、三菱電機が提案する工場向けのFA-IT統合ソリューション「e-F@ctory」における第5世代移動通信方式(5G)活用に向けた共同検証を開始することを発表した。
三菱電機とNECは2019年11月19日、三菱電機が提案する工場向けのFA-IT統合ソリューション「e-F@ctory」における第5世代移動通信方式(5G)活用に向けた共同検証を開始することを発表した。
三菱電機では2003年から、現場起点の情報を取得して生産性向上やコスト改善につなげるコンセプトの「e-F@ctory」を展開。工場内で現場の情報とICTを結ぶという仕組みで、スマート工場の実現に向けては、さまざまな外部からの影響を受けつつマイナーチェンジを繰り返しながら対応を進めてきた(※)。
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一方、NECは、通信事業者向けの基地局ビジネスで培ってきた無線技術、ノウハウを生かし、5G基地局を開発。商用機の出荷を開始している。また、ネットワークの強みを生かし、新たな領域におけるサービス事業として「NEC Smart Connectivity」を推進しており、パートナーとの共創に取り組んでいる。
また、NECは、e-F@ctory Allianceの一員として、三菱電機と共に製造現場の課題に対するソリューション提案を進めている。さらに、スマートファクトリーコンセプト「NEC DX Factory」を打ち出し、共創スペースによる実証を進めているところだ(※)。
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今回、三菱電機とNECでは5Gを介して「e-F@ctory」の高度化に向けての実証を行う。工場内ではプライベート網であるローカル5G、工場間や企業間の連携には公衆網の5Gを適用するハイブリッド5Gを活用する。例えば、ローカル5Gの活用により、工場内の多数の無人搬送車をよりスマートに動かす他、ハイブリッド5Gにより、工場内の情報と公衆網の情報をつなげることで、エンジニアリングチェーン、サプライチェーン全体を最適化し、需要変動にフレキシブルに対応するスマート生産の実現が期待できるという。共同検証の第1弾として、「IIFES2019」(2019年11月27〜29日、東京ビッグサイト)の三菱電機ブースでハイブリッド5G活用のコンセプトパネルや動画などを出展する予定だとしている。
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