SKテレコムのAIサービスがザイリンクスのアクセラレーターカードを採用組み込み採用事例

Xilinxは、同社のアクセラレーターカード「Xilinx Alveo U250」が、SK Telecomの物理的侵入検知サービス「T view」に採用されたと発表した。物理的侵入および盗難に対して、費用対効果が高くリアルタイムな検知サービスを提供する。

» 2019年11月19日 08時00分 公開
[MONOist]

 Xilinx(ザイリンクス)とSK Telecom(SKテレコム)は2019年10月31日、Xilinxのアクセラレーターカード「Xilinx Alveo U250」が、SK TelecomのAI(人工知能)ベースの物理的侵入検知サービス「T view」に採用されたと発表した。T viewは既に韓国国内で提供中で、世界に向けた提供は2020年秋を予定している。

 T viewは、AIベースのリアルタイム監視システムを使い、ユーザーのカメラのデータから物理的侵入を検知すると警備員を派遣するサービスだ。ディープニューラルネットワークを使用して膨大なカメラデータを処理するため、十分なスループットと精度を提供できる強力なAI推論アクセラレーター(AIX)を必要とする。SK Telecom製のAIXを採用し、このAIXがAlveo U250に実装されている。

 Alveo U250は、データセンターワークロード向けアクセラレーターカードで、高い性能と柔軟性を備える。Xilinx 16nm UltraScale+アーキテクチャを採用し、GPUと比べると、AIベースの音声翻訳の性能は10倍、ビデオ分析パイプラインのスループットは3倍以上向上している。アルゴリズムやアクセラレーションの要件に柔軟に適応するため、ハードウェアを変更することなく最適化可能で、総コストも削減できる。

 Alveo U250は、SK Telecomのサーバ上でも低レイテンシ、高スループット、高い費用対効果を実証した。本カードによって多くのユーザーがAIベースのリアルタイムセキュリティサービスを利用できるようになり、脅威に負けないセキュリティ保護が確保されるとしている。

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