東芝は、市販の単眼カメラで撮影した1枚の画像から、ステレオカメラに匹敵するほど高精度に距離を計測できる立体認識AIを開発した。
東芝は2019年10月25日、市販の単眼カメラで撮影した1枚の画像から、高精度に距離を計測できる立体認識AI(人工知能)を開発したと発表した。
今回開発した立体認識AIは、深層ニューラルネットワークモデルを学習するディープラーニングを用いて、レンズ上の位置による画像のぼけ方(ぼけの形状)を解析する。
学習したネットワークでは、画像に生じたぼけの形状変化を適切に捉えるべく色や位置情報を処理し、アテンションと呼ばれる重み付けを経て距離を正しく計測するため、輝度勾配のどこに重点を置くかを制御する。実際の距離と予測距離との間に誤差が生じた場合は、ネットワークを更新して誤差を少なくしていく。これにより、立体的な空間を把握できるステレオカメラに匹敵するほどの、高精度な距離計測が可能になった。
東芝は、2020年度の社会実装を目指して、市販のカメラとレンズで同AIの汎用性を確認し、画像処理をさらに高速化する。
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