スズキは近く発売予定の「ハスラー」の新型車に新たな運転支援機能を追加する。前方を監視するステレオカメラのソフトウェアを変更することにより、全車速対応のアダプティブクルーズコントロール(ACC)、一時停止などの標識認識、車線を逸脱しないようステアリング操作を支援するレーンキープアシストといった機能が加わる。
スズキは近く発売予定の「ハスラー」の新型車に新たな運転支援機能を追加する。
前方を監視するステレオカメラのソフトウェアを変更することにより、全車速対応のアダプティブクルーズコントロール(ACC)、一時停止などの標識認識、車線を逸脱しないようステアリング操作を支援するレーンキープアシストといった機能が加わる。全車速ACCとレーンキープアシストはターボ車のみでの設定となる。ステレオカメラのハードウェアは変更していない。
スズキは2015年5月に発表した「スペーシア」で軽自動車としては初めてステレオカメラを採用。その後、2016年12月に発表した「スイフト」で単眼カメラと赤外線レーダーを組み合わせた「デュアルセンサーブレーキサポート」を初採用した。同システムのサプライヤーはContinental(コンチネンタルオートモーティブ)で、ハードウェアがトヨタ自動車の運転支援システム「Toyota Safety Sense C」と同じだったこともあり注目を集めた。ソフトウェアはスズキ独自のもので、当時はToyota Safety Sense Cの自動ブレーキが歩行者検知に対応していなかったのに対し、スズキのデュアルセンサーブレーキサポートは歩行者検知に対応した。
スイフトでステレオカメラを採用しなかった理由の1つは、ハイビームアシスト機能だった。「ステレオカメラではハイビームアシスト機能の実現が難しかった」(スズキの担当者)のだという。その後、スイフト以外にも、「アルト」「スペーシア」「ワゴンR」などにもデュアルセンサーブレーキサポートを採用してきた。一方で、2018年7月に発売した「ソリオ」でステレオカメラも進化した。ハイビームアシスト機能に対応した他、時速40km以上の速度域でのACC、夜間の歩行者検知なども追加された。
スズキにステレオカメラを供給するのは日立オートモティブシステムズだ。日立オートモティブシステムズは次世代ステレオカメラの開発を進めており、検知距離を現状の120mから200mに伸ばす他、40度から100度以上に広角化する。広角化は右左折時の横断歩行者の認識に貢献できる。
また、ステレオカメラならではの視差を利用し、雪道での路肩検知にも取り組んでいる。「雪道での運転支援はもちろん求められている。路肩が分かれば、一番左の車線でレーンキープアシストなどが可能だ。今後は、画像からどう検知するかというソフトウェア面での進化が重要になる」(日立オートモティブシステムズの担当者)。
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