ホップで行うITシステムの整理と見極めは、DXレポートでも示されている「機能分割・刷新」「機能追加」「機能縮小・廃棄」「現状維持」という4つの箱に分けて進める。金澤氏は「これらの整理は、事業やITシステムについてよく知る有識者が社内にいるうちに進めなければならないので、時間との戦いにもなる。また『現状維持』を選ぶ場合には、そのために人員を割り当てる必要があるので慎重な判断が必要だ」と説明する。
そしてステップで行う「SoRの維持/SoEのエンハンス」では、特にSoEのエンハンスの側面でキヤノンITSのローコード開発プラットフォーム「Web Performer」が役立つという。「アジャイル開発に最適なだけでなく、企業内で事業部門とITシステム部門の間に存在するギャップを解消する効果もある」(金澤氏)。
また、慎重な判断が必要とした「現状維持」案件については、メインフレームからのストレートコンバージョンを推奨した。金澤氏は「3年前後でストレートコンバージョンのための一時コストを回収できる案件が多い。最終的に低減できたランニングコストは、DX用の投資に回すことができる」と語る。
なお、ジャンプで行う「デジタルを駆使した価値創出」は、まだ正解が見いだされるほどに状況は整理されきってはいない。キヤノンITSは、キヤノングループが得意とする画像技術や言語処理技術などを基にしたデジタル技術を提供することで、顧客のDXに貢献していく方針だ。
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