エイシングは、組み込み機器などのプロセッサでAIの自律学習が行える同社の独自技術「DBT」を、Armの「Cortex-Aシリーズ」へ実装し、提供を開始した。
エイシングは2019年7月2日、組み込み機器などのプロセッサでAI(人工知能)の自律学習が行える同社の独自技術「DBT(Deep Binary Tree)」を、Armの「Cortex-Aシリーズ」へ実装し、提供を開始した。エッジ側でAI処理を実行することで、自動運転車や工場の生産ラインでリアルタイムの自律学習を可能にする。
DBTは、高精度、軽量かつオンライン学習が特徴のAIアルゴリズムだ。高速処理を得意とする「DBT-HS(High Speed)」と、高精度の予測が可能な「DBT-HQ(High Quality)」の2種類を用意し、顧客の導入目的や適応対象に合わせて提供している。DBT-HSは、マイクロ秒単位で高速動作し、DBT-HQはDBT-HSより精度が50%高いのが特徴だ。
ArmのCortex-Aシリーズは、スマートフォンやタブレット端末など、多くの電子製品に搭載されている。今後は、Cortex-A搭載の各種ボードや、それに準ずる環境にもDBTを実装可能になる。また、Cortex-A搭載ボードを顧客のシステムにつなぐだけで、容易に試験導入環境を設定できる。
同社は、DBTの開発から顧客システムへの実装までを技術的にカバーし、エッジAIの分野でワンストップのソリューションを提供できる体制を目指すとしている。
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