「つながるクルマ」が変えるモビリティの未来像
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» 2019年06月28日 11時00分 公開

バズワード化するMaaS、そして自動運転ビジネス化への道のりは近くて遠い次世代モビリティの行方(5)(3/4 ページ)

[吉岡佐和子(情報通信総合研究所),MONOist]

電動化の進展は確実、ただしエンジンの重要性も変わらず

 一方、E=電動化については世界的にはこのまま進展していくと考えられるが、国際エネルギー機関(IEA)のシナリオによると、2040年時点でもハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を含めたエンジン搭載する車両の比率は84%に達する。つまり、エンジンを搭載しない電気自動車(EV)への移行が進む過程において、HEVやPHEVが間をつなぐことから、引き続きエンジンが重要であることに変わりはない。

 また、EV化により自動車の部品点数が3万から1万に減少すると予想されており、自動車関連サプライヤーの構造変化が起こるとの見方がある。しかしこれも「近い将来に起こる話ではない」と、経済産業省 製造産業局 自動車課 課長補佐の眞柳秀人氏は指摘する。

 というのも、コバルトなどリチウムイオン電池に必要な資源の安定供給や、設備資源などの課題もある他、充電インフラをどうするのか、中古車市場形成において電池の劣化状況を判断する客観的な評価基準が必要ではないかなど、検討事項もまだまだ多いからだ。

 EVの普及には電池の技術革新が重要な要素になる。欧州や中国が環境規制を強化している一方で、車両の高コスト化が消費者には受け入れられずEV化が進展していないという実情がある。その結果、燃費規制を達成するために、HEVやPHEVで間をつないでいかないと現実的には難しいからだ。

電動化の流れは進むが、エンジン車との併存も続く 電動化の流れは進むが、エンジン車との併存も続く(クリックで拡大) 出典:第3回Revisionモビリティサミット、経済産業省の眞柳秀人氏プレゼン資料

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