さらに、山賀氏は2019年のビジョンとして、顧客のビジネス変革のパートナーになること、日本社会の持続的な成長とイノベーション創出に貢献することを掲げる。特に後者に関しては、中堅・中小企業ユーザーの改革を後押しすること、“Workforce of the Future”のスローガンの下、「未来の人財育成」に力を入れること宣言した。
このうち未来の人財育成については、現在、世界1186もの教育機関でダッソー・システムズのソフトウェアが使われており、学生を対象にした技術支援などにも積極的に取り組んでいるという。
説明会では、福岡県にある麻生建築&デザイン専門学校での事例を紹介。現在、同校 クリエイティブデザイン学科 プロダクトデザイン専攻(現:ものづくり科)に所属する学生らは「CATIA 3DEXPERIENCE」を活用し、プロダクトデザインの技能習得などに役立てている。今回、この麻生建築&デザイン専門学校 クリエイティブデザイン学科 プロダクトデザイン専攻でダッソー・システムズの「ラーニングラボ」を開設することが明らかとなった。
学生の技術支援を目的とするラーニングラボのネットワークは、ダッソー・システムズ本社を含む複数の教育機関で展開されており、日本での展開はこれが“初”となる。「麻生建築&デザイン専門学校では、これまで『CATIA V5』を用いて学生たちを指導してきたが、共通基盤の上でさまざまなコラボレーションが可能な3DEXPERIENCEプラットフォームの存在を知り、これから学ぶのであればCATIA V5ではなくCATIA 3DEXPERIENCEだろうということで、3年前から切り替えた。今回発表したラーニングラボは学生たちの放課後活動を支えるオープンスペースとして機能することを期待している。自主的な活動を通じて知識や技能を身に付けてもらいたい」と、麻生建築&デザイン専門学校 教務部 副主任の稲吉貴博氏は語る。
この他、ダッソー・システムズは日本国内における未来の人財育成の施策として、学生向けハッカソンプログラムの実施(2019年7月29〜31日)なども計画。「2019年度は未来の人財育成についても積極的にメッセージを発信していく。ユーザーイベント『3DEXPERIENCE FORUM 2019』(会期:同年10月8〜9日)においても主要トピックの1つとして話題を提供するつもりだ」と山賀氏は考えを述べる。
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