ニコンは、簡単な操作でさまざまな金属加工に対応する光加工機「Lasermeister 100A」を発表した。一般的な金属加工機で行われる「段取り」と呼ばれる準備作業が不要で、加工対象を自動で認識して加工を開始する。
ニコンは2019年4月10日、簡単な操作でさまざまな金属加工に対応する光加工機「Lasermeister 100A」を発表した。標準価格は3000万円(税別)で、仕様によって変動する。同月より受注を開始する(関連記事:光学技術に強みを持つニコンが本気で作った“常識破り”の金属3Dプリンタ)。
光加工機とは、造形や肉盛りなど金属3Dプリンタとしての機能に加え、マーキング、接合、研磨などレーザーによる金属加工を高精度で行う、同社独自の金属加工機だ。Lasermeister 100Aは、一般的な金属加工機で行われる「段取り」と呼ばれる準備作業が不要で、加工対象を自動で認識して加工を開始する。
サイズは850×750×1700mmで、質量は310kg。床面積は約0.64m2だ。最大加工寸法は297×210×200mm。ボディーカラーは、ホワイトとブラックの2色を用意した。SUS316L(ステンレス鋼材)の粉体を造形用粉体として採用している。
第三者認証機関による安全規格の他、レーザー光や機械的な接触に対する安全性を備える。また、金属粉体の爆発性に対しても安全性を確保した。加工現場、企業や学校の研究施設、一般オフィスなどの導入を想定している。
Lasermeister 100Aの発売に当たり、ニコン熊谷製作所(埼玉県熊谷市)内に「Lasermeister Technology Center」を開設。金属加工の体験や技術相談も受け付けている。なお、施設の利用には、事前の予約が必要となっている。
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