FABU Technologyは、車載アプリケーション向けのAIベースSoCを開発するため、シノプシスのDesignWare IP群を採用した。優れたAI処理性能を持つ同IP群は、車載規格に準拠し、機能安全性の査定にかかる期間を短縮する。
シノプシスは2019年2月4日、FABU Technology(FABU)が、同社のIP群「DesignWare」を採用したと発表した。車載アプリケーション向けのAI(人工知能)ベースSoCの開発に活用する。
FABUが開発したのは、ADAS(先進運転支援システム)と自動走行車に必要な、物体走行レーンや信号機の認識、車両位置の特定や動体解析などを処理する高性能チップだ。FABUでは、これらの車載システム向けに、情報処理性能やメモリ効率に優れ、リアルタイムデータ通信が可能で、強固なセキュリティを持つAI機能を求めていた。
シノプシスがFABUに提供したのは、「DesignWare Interface IP」「Security IP」「ARC EM Safety Island Processor IP」「Embedded Memory Test and Repair IP」だ。これらのDesignWare IP群は、自動車用機能安全規格であるISO 26262のASIL BおよびDに準拠している。また、車載用ICの標準規格AEC-Q100の厳しい温度耐性要件も満たす。
DesignWare IP群は、車載システムセーフティパッケージとして、技術サポートとともに提供される。FABUは、DesignWare IP群を採用することにより、SoCレベルでの機能安全性の査定にかかる期間を短縮できたという。
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