SDNを活用、自動車部品の生産設備間ネットワーク基盤を構築:製造IT導入事例
NECは、アイシン・エィ・ダブリュの生産設備において、SDNを活用した自動車部品の生産設備間のネットワーク基盤を構築した。GUI画面でネットワーク全体の構成や通信状況を可視化でき、仮想ネットワークを一元的に管理・制御する。
NECは2018年12月6日、アイシン・エィ・ダブリュの生産設備において、SDN(Software-Defined Networking)を活用した自動車部品の生産設備間のネットワーク基盤を構築したと発表した。アイシン・エィ・ダブリュの本社第2工場と岡崎東工場で稼働を開始している。
アイシン・エィ・ダブリュでは、自動車向けシステムの組み立て工程の設備をはじめ、搬送関連や検査機、管理システムなど多様な設備を導入している。これまで設備の稼働情報は、各設備のPLC(プログラマブルロジックコントローラー)から手動で収集、記録していた。同社は現在、工場のIoT化(モノのインターネット)に向けて生産設備のIPネットワーク化を進めており、情報収集に関わる工数削減や操業停止リスクを抑えるため、NECのネットワーク基盤を導入した。
アイシン・エィ・ダブリュの岡崎東工場のネットワーク概略 出典:NEC
今回導入したネットワーク基盤は、NECのSDN対応製品「UNIVERGE PF」シリーズを中核として設計、構築した。GUI画面でネットワーク全体の構成や通信状況を可視化でき、仮想ネットワークを一元的に管理する。トラブル機器の特定も容易になるため、早期復旧に向けた対策を取ることができる。
また、SDNを活用し、生産ラインごとにセキュリティ階層の異なる仮想ネットワークを構築できる。ウイルス感染やサイバー攻撃に遭った際には、すぐに障害個所を特定して他のラインへの影響を抑え、被害範囲を最小限にとどめることができる。
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