シーメンスPLMソフトウェアは、3Dプリントの精度を向上させるアディティブ・マニュファクチャリング・プロセス・シミュレーションのソリューションを発表した。ゆがみを予測し、「一発で正確なプリント」を可能にする。
シーメンスPLMソフトウェアは2018年11月13日、3Dプリントの精度を向上させるアディティブ・マニュファクチャリング・プロセス・シミュレーションのソリューションを発表した。最新のNXソフトウェアとSimcenter 3Dソフトウェアの一部として、2019年1月にリリースする予定だ。
同社が発表したのは、3Dプリント・プロセス実行時のゆがみを予測するソリューションだ。エンド・ツー・エンドのアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションに完全統合され、実用部品の設計およびプリントが改善される。
アディティブ・マニュファクチャリング・プロセス・シミュレーションはデジタル・ツインの手法により、プリント実行前に3Dプリント・プロセス実行時に生じるゆがみを予測し、それを補正した修正モデルを自動作成する。確実なプリントを行うために重要なシミュレーションで、アディティブ・マニュファクチャリングを産業向けに実用化し、効果を高めるためには欠かせない技術だ。
金属部品の3Dプリントは一般的にプリント層の融合に熱が使われ、プリント層が造形されていくと、プリンタ内の部品が残留熱によってゆがむ特性がある。その特性により部品の構造的な問題や、プリントの中断といった問題が生じ、「一発で正確なプリント」の実現は困難だった。そのため、プリント・プロセスをシミュレーションすることで、問題を未然に防ぐことが重要になる。
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