記者会見では、TurboXプラットフォームを利用するユーザー事例として、“俺の嫁召喚装置”「Gatebox」を開発するIoTベンチャーのGatebox(東京)が紹介された。
Gateboxは「好きなキャラクターと一緒に暮らせる」ことを実現するユニークなデバイスで、各種メディアやSNSなどで高い注目を集めている。ユーザーとキャラクターが同じ空間にいるように会話を楽しめ、目が合うと微笑んでくれるなど人間らしいコミュニケーションを楽しめることが特長だ。また、キャラクターに話しかけることで家電製品や照明などを制御する機能などもある。
円筒形のデバイス内には、短焦点プロジェクターと透過スクリーン、カメラやマイク、Wi-Fiや赤外線モジュールなどを搭載。ユーザーとコミュニケーションを図るアプリケーションは、同じくデバイス上に搭載されたTurboX SoM D820で動作する。採用OSはAndroidだ。
Gateboxで執行役員 CPO(Chief Product Officer)を務める中村仁氏は、「われわれのような小規模スタートアップにとって、一から組み込みモジュールの開発やOSのメンテナンスといった作業を行うことは非常に難しいものだ。われわれのリソースをそのような作業に割くのではなく、製品の価値に直結する外装デザインやアプリケーション開発に注力したいという思いがあった」と語る。
そのような状況で、「われわれのニーズとサンダーソフトのサービスが非常にマッチしており、われわれからサンダーソフトに声をかけた」(中村氏)という。組み込みモジュールの設計、製造だけでなく、OS開発などもサンダーソフトへ委託できたことが採用の決め手だった。今後、出荷を予定する量産モデルについてもD820を搭載する予定だ。
Gateboxは、日本発スタートアップが展開するB2C向けIoTビジネスとしても成功に期待がかかるが、実はその裏側ではサンダーソフトのエッジIoT開発プラットフォームが一役買っていたことになる。
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