ジュニア部門は、19歳以下の学生や生徒などを対象とした競技である。社会実装の加速を目指している他の3部門とはちょっと違い、この部門だけは若い世代の人材育成が主目的となる。ジュニア部門については、競技副委員長を兼任する岡田氏に聞いた。
ジュニア部門には、学校をテーマにした「スクールロボットチャレンジ」と、家庭をテーマにした「ホームロボットチャレンジ」がある。教育目的のジュニア部門らしいといえるのは、どちらの競技でも最後にテクニカルインタビューが行われるということだ。
「教育が目的なので、必ずしも競技の結果が良かったチームが一番になるとは限らない」と岡田氏は述べる。配点は、技術課題が30%、デモンストレーションが50%、インタビューが20%となっており、たとえ競技で失敗があったとしても、インタビューでプロセスが評価されれば、逆転することもあり得るわけだ。
スクールロボットチャレンジでは、プラットフォームとしてソフトバンクの「Pepper」を使用する。参加者には大会の1週間前から集まってもらい、まずはPepperのプログラミングを学習。技術課題は、大会の中で発表されるという。
一方ホームロボットチャレンジは、ロボットを自作する必要がある。ロボットの大きさは一辺が30cmまでだが、開始後に変形することは許可されている。技術課題としては、モノを移動させる「Pick and Place Test」などが用意されている。
なおプレ大会のホームロボットチャレンジはミニサイズリーグのみだが、2020年の本大会では、より大きなリアルサイズリーグも実施する予定だという。ただ、これはさすがに自作するわけではなく、標準プラットフォームを採用する予定とのこと。
ジュニア部門については、アジアを中心に、海外からの参加チームの方が多いという。競技の勝敗だけが重要ではなく、ライバル達との交流も積極的に行い、今後につなげていって欲しいところだ。
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