LeapMindは、SoC FPGAを使用したディープラーニングの顔検出で、推論スピード10.5fpsの性能を達成した。低消費電力のSoC FPGA上に、推論精度を低下させずに物体検出機能を実装できることが確認できた。
LeapMindは2018年9月4日、インテルのSoC FPGA「Cyclone V SoC」を使用したディープラーニングの顔検出で、推論スピード10.5fpsの性能を達成したと発表した。
顔検出のベンチマークテストでは、「Terasic DE10-Nano」ボードに搭載されているCyclone V SoCを使用し、推論ネットワークに同社のディープラーニングモデル圧縮技術を適用した。その結果、10.5fpsの推論スピードを達成。これは、Armの「Cortex-A9」に同等の推論ネットワークを適用した場合と比べて、4.6倍の性能となる。
今回使用したDE10-Nanoボードは、テスト中の平均消費電力が5.82W程度で、低消費電力が特徴のCyclone V SoC上でも推論精度を低下させずに実装可能なことを確認できた。Cyclone V SoCに組み込んだディープラーニングは、省電力/省スペースでインターネットを介さずにリアルタイム処理が可能になる。
同社のディープラーニングモデル圧縮技術は、静止状態の顔検出に加え、人の流れにおける顔検出や人物検出、工場ラインの検品処理の自動化、ドローンなど移動体による障害物や捕捉対象物の検知など、さまざまな物体検出タスクに応用できる。
なお、この物体検出機能は、LeapMindの組み込みディープラーニングモデル構築ソリューション「DeLTA-Lite」に同年9月中旬以降追加する予定だ。
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