スマートファクトリーやスマートシティーなどにおける自動化やロボット化の需要に対応するのが、ロボティクス開発プラットフォームの「ISAAC」とJetson Xavierの組み合わせである。AGXのローンチにより、Jetson Xavierの開発キットの名称「Jetson AGX Xavier developer kit」となった。最大で30TOPSを超えるコンピューティング性能を持つ一方で、消費電力は10W、15W、30Wから選択可能だ。
Jetson AGX Xavierを採用する日本企業は、冒頭で紹介したヤマハ発動機の他、コマツ、ファナック、デンソー、川田テクノロジーズ、武蔵精密工業、キヤノン、パナソニックなどがある。
【訂正:「川田テクノロジーズ」の社名に誤りがありました。記事本文は修正済みです】
なお、フアン氏が「靴箱」とするサイズのDRIVE AGX Xavier developer kitに対して、Jetson AGX Xavier developer kitは手のひらサイズとなっている。
これらは既に発表している製品の名称変更になるが、新たに医用画像機器の開発に用いる「Clara AGX」も発表している。CTやMRIなどの医用画像機器は、CPUやGPU、FPGAを用いて開発されていたが「XavierベースのClara AGXであればこれらの機能を1枚のボードで代替できる」(フアン氏)という。
さらにAIによる画像診断などが可能な次世代の医用画像機器は、TuringベースのGPUを用いたClara AGXによって実現できるとした。そのコンピューティング性能は200TOPSで、レイトレーシングの演算性能は8GRays/秒になるという。
現在、Clara AGXはアーリーアクセスパートナーが利用可能な状態であり、2019年4〜6月期にβ版のリリースを計画している。
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