パナソニックは、HD-PLC通信方式による産業用機器組み込み型PLCデバイスの開発製造受託を開始する。PLCデバイスを産業用機器に組み込むことで、既設の電力線を利用した通信ネットワークが構築できる。
パナソニックは2018年7月27日、HD-PLC通信方式による産業用機器組み込み型PLCデバイスの開発製造受託を同年8月から開始すると発表した。開発したPLCデバイスを産業用機器に組み込むことで、既設の電力線を利用した通信ネットワークが構築できる。
開発製造受託の一環として、組み込み先の機器やシステムに応じて適切なモジュール構成を開発する。例えば、PLC通信デジタル部のみの構成や、重畳回路を含むアナログ部とPLC通信デジタル部での構成、また、アダプターとして完成品での構成など柔軟な対応が可能だ。
電源はAC100Vに加えて、240Vまでのマルチ電圧、単相、3相やDCにも対応する。また、広範囲な使用環境湿度や防塵対策などの耐候性も必要に応じて対応する。
マルチホップ機能やセカンダリーマスター機能にも対応可能。イーサネットから電力線通信への変換やRS-485インタフェースの電力線通信にも対応する。さらに、USBデバイスサーバ機能によって、USB機器をイーサネット、電力線を利用して延伸して使用することもできる。
今回のPLCデバイスの受託開始と同時に、汎用PLCアダプター「DA-PU100」シリーズ4機種を発売した。防塵(じん)性能IP5X、電気回路は汚染度3に対応し、マルチホップ機能およびセカンダリーマスター機能を搭載。イーサネットからの電力通信などをはじめとする各種インタフェースにも対応する。屋内用または屋内屋外用、また端子台タイプとコンセントタイプの組み合わせの4タイプをそろえた。
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