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» 2018年06月15日 13時00分 公開

ポメラ DM30を分解――メカ・電気・デザインのコラボに優れた製品隣のメカ設計事情レポート(9)(4/5 ページ)

[小田淳/ロジ,MONOist]

4.足ゴム

図11 足ゴムの位置

 使用時には、図11の矢印8箇所もの足ゴムがテーブルに接する。よってキーイン時にキーボードがデーブル上でずれることはなく、とても安定感がある。もちろん、どれかの足ゴムが浮いてカタカタすることもない。

 図11の青色矢印の足ゴム3箇所の下には底面カバーを取り付けるビスが隠れている。普段は見えない底面であるにもかかわらず、デザインにこだわった設計であると考える。ただし、修理時に底面カバーを外す場合は、両面テープで貼り付いた足ゴムも一緒に交換する必要がある。

 この3つの足ゴムの中の左上の足ゴムの構造が図12である。

図12 左上の足ゴム

 厚み2mmの異形のゴムが両面テープで底面カバーに張り付いている。足ゴム周囲に高さ0.8mmのリブがあり、足ゴムの飛び出している高さは1.2mmである。この異形の足ゴムはそもそも貼り付け面積が小さい上に、隠れているビスがあるために接着部分がほとんどない。さらに、この1.2mmの飛び出し量は大きすぎ、長期間の使用で剥がれる可能性が高い。他の3箇所の足ゴムに関しても、1.2mmの足ゴムの飛び出し量は大きいと考える。

 ちなみに、他の箇所の足ゴムの飛び出し量は0.5mm以下であり、長期間の使用で剥がれる可能性はないと考える。 

 参考までにMacbook Proの足ゴムを紹介しておこう(図13)。

図13 Macbook Proの足ゴム

 このようにドーム状になっていて、テーブルへの接触部分はドーム状の頂点だけである。足ゴムの外形の角がテーブルに接触することはないので、端面から剥がれることはない。ただしポメラは、厚み2mmのゴムシートを抜き加工で製作し部品コストは安いが、このMacbook Proのようなドーム状の足ゴムは射出成形で製作しなければならず、金型も必要となり部品コストはもちろん高くなる。

5.ビス

 表2ではポメラDM30で使用している全てのビスの種類と本数を示した。

表2 全てのビス

 一般的に考え、この規模の製品で8種類は多いと思う。2番のビスは、底面カバーを間に挟んでキーボードを固定しているビスであるが、3番と共通化できると考える。ちなみに、2番ビスの青色は緩み留めである。

 4番のビスは外装部品なので銀色である。5番のビスは黒色のビスであるが、4番のビスと共通化できると考える。4番のビスの方が長いが、長さを5番に合わすこともできると考える。しかし、5番のビスの長さは短く3山ギリギリである。一般的にビスは最低3山必要といわれているので、ギリギリ問題ないと判断されたのだと思う。

図14 3山ギリギリの5番のビス

 6番のビスも、4番か5番のビスと共通化できると考える。何か理由があって違う種類のビスを使用しているのであろうが、解明することはできなかった。

 8番のビスも4〜6番のビスのどれかと共通化できそうだが、電子ペーパーのデバイス専用ビスとして、指定ビスを使わなければならなかったのかもしれないと考える。

 設計当初からビスの種類を管理して設計を進めれば、3〜5種類にはできたと考える。

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