図3写真上の、左右キーボードと表示部を折りたたんだ状態では、昔ながらの電子辞書のイメージである。
折りたたんだ状態で、製品全体に一体感を持たせるようなデザインはあまり意識せず、開くときの開きやすさと、開く部分の分かりやすさを意識したデザインと考える。図3写真下の矢印の部分のRが十分に大きくとってあり、これらが一体感を感じさせない要因の1つになっている。
図4の矢印の箇所の隙間が大きく、部品がカタカタする。もっと嵌合を詰めることができたと考える。
その他の箇所の嵌合が非常によくできているので、これはもったいないと思った。
観音開きのキーボードはとても開きやすい。閉じるときは磁石で引き寄せる機構になっているが、磁石の存在を全く感じさせず、とても良い感触だ。
図5の写真上の左右に埋め込まれている磁石が、左右キーボードが閉じたときに、中央の磁石に引き寄せられる。
また、左右キーボードが開いた状態では、写真上の赤色楕円内の磁石が写真下のように磁石同士が直接くっつく機構になっている。
左右キーボードと中央キーボードの分割ラインはもちろん目立つが、使用時には全く違和感を覚えないキーボードにすっかり溶け込んだデザインになっている(図6)。
分割線が一直線でなくキーの外形に合わせて段々になっていることと、キーボード表面のシボのサイズがやや大きめにデザインされているところが、その要因と考える。設計者とデザイナーの息のあった、とても良い設計と思う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.