TDKは、「人とくるまのテクノロジー展2018」において、形状を制御して製造できる単結晶蛍光素子「スマートクリスタル」を展示した。高級車への搭載が始まっているレーザーヘッドランプ向けなどに提案する。
TDKは、「人とくるまのテクノロジー展2018」(2018年5月23〜25日、パシフィコ横浜)において、形状を制御して製造できる単結晶蛍光素子「スマートクリスタル」を展示した。高級車への搭載が始まっているレーザーヘッドランプ向けなどに提案する。
スマートクリスタルは、TDKが東北大学と共同で開発したμ-PD法(マイクロ引き下げ法)で製造する単結晶の蛍光素子だ。チューブやワイヤ、板状の他、星形など、形状を自由に制御して単結晶を製造できることが特徴。一般的に、単結晶の蛍光素子で求める形状を得たい場合には、大型のバルク結晶を加工することになる。スマートクリスタルであれば加工プロセスが不要になる。
白色光を照射するレーザーヘッドランプは、青色レーザーとセリウムを含む黄色の蛍光素子の組み合わせによって安価に開発できる。「スマートクリスタルは、蛍光素子の形状を自由に制御できるので、レーザーヘッドランプに求められるさまざまな性能を実現しやすいのではないか」(TDKの説明員)という。
TDKでは、レーザーヘッドランプの他にも、医療機器や検査機器などさまざまな製品分野でスマートクリスタルの応用を目指しており、今後も提案活動を広げていきたい考えだ。
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