ここからは、コラボレーション・センターの展示を紹介していこう。
ブイシンクのIoT自動販売機「スマートマート」は、高性能プロセッサ「Core i7」を搭載しており、タッチ入力、課金決済、動画放映、クラウドとの通信などが可能で、通信接続によって自動販売機自身での在庫管理も可能になっている。飲み物だけでなく、外形寸法が20×20×40cm、重量が4kgまでのものを販売できることも特徴。「空きスペースを活用するための自動販売機ではない、新たなる存在になり得る製品だ」(インテルの説明員)という。
Preferred Networks(PFN)のディープラーニング(深層学習)フレームワーク「Chainer」を活用して、線画データに自動で着色するサービスが「PaintsChainer」だ。PFNとインテルは2017年4月から協業しており、「Xeon」向けにChainerを最適化するなどしている。
インテルは、2016年に買収したアルテラ(Altera)のFPGAの事業展開にも注力している。その代表となるのが、XeonとFPGAをシームレスに動作させられる「インテル プログラマブル・アクセラレーション・カード(PACカード)」だ。展示では、深層学習による画像認識のデモを披露。サーバ内の2個のXeonとPACカードの処理能力を分け、Xeonの12コア/24スレッドの処理速度が約10msであるのに対し、Xeon1コア/2スレッド+PACカードのFPGAの処理速度が約4msになっていることを示した。
FPGA関連では、比較的安価なFPGAデバイス「Cyclone V SoC」に、LeapMindの組み込み深層学習フレームワーク「DeLTA-Lite」のアルゴリズムを簡単に組み込めることを示すデモも用意している。
Cyclone V SoCよりもさらにリソースの小さいAIソリューションとして、インテル傘下となったモビディウス(Movidius)の「Neural Compute Stick」も紹介。USBデバイスに、サイズ1cm2のチップを組み込んでおり、消費電力1W未満で深層学習モデルの推論実行が可能になる。
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