デジタルツインでテスト担当と解析担当が連携しやすく「Twin Builder」CAEニュース(2/2 ページ)

» 2018年05月17日 13時00分 公開
[小林由美MONOist]
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Simplorer時代の事例

 Simplorer時代には、米国エネルギー省による「CAEBAT」(CAE for Electric-Drive Vehicle Batteries)における、EV(電気自動車)用リチウムイオンバッテリーの検証で活用された。FluentやSCADEと連携し、バッテリー寿命の予測や最適化を実施。目標とする特性を横断し、バッテリーパックの安全性を評価した。実機検証とSimplorerの結果を比較するとよく一致していたとのことだ。

CAEBATのEV用リチウムイオンバッテリーの検証事例(出典:アンシス・ジャパン)

 航空宇宙システムを手掛けるメギットPLCによるフライ・バイ・ワイヤ(飛行制御システム)の電力変換装置開発でも使われた。米国連邦航空局(FAA:Federal Aviation Administration)の安全規格「DO-178B/C」に対応するための開発において、SCADEと組み合わせて活用。ソフトウェアとハードウェア双方のリファクタリングを実施した。問題の早期確認が実施できると共に、開発計画全体においてコストと時間を節約できたという。顧客側の実機検証でシステム統合テストを実施した際にはエラーを検出しなかったとのことだ。航空宇宙システムは競合が多い業界であり、コストや品質、期間などでの差別化が重要であるという。

Twin Builder適用例(出典:アンシス・ジャパン)
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