Tシャツ折りたたみロボットが訴える「ロボットの目」の重要性:ロボデックス
クラボウはロボットの視覚を進化させる「ロボットビジョンプロジェクト」を推進。「ロボデックス 2018」ではその成果として「Tシャツ折りたたみロボット」などを披露した。
クラボウ(倉敷紡績)は「ロボデックス 2018」(2018年1月17〜19日、東京ビッグサイト)において、「Tシャツ折りたたみロボット」などを披露した。
クラボウが紹介した(クリックで拡大)出典:クラボウ
注目を集めた「Tシャツ折りたたみロボット」は、双腕ロボットとビジョンセンサーを組み合わせ、まず適当にTシャツをつかみ、端点を認識。両肩部分をつかんで、吊り下げる。その後、Tシャツの表裏を判断し、折りたたみの動作を選択。肩部分と裾部分を正しい方向に折りたたむ。そして折りたたんだTシャツを積み重ねるという動作を繰り返すというものだ。人が行うと簡単だが、ロボットが自律的に行うには認識が非常に難しく、難易度が高い作業だといえる。
クラボウでは、この「Tシャツ折りたたみロボット」をそのまま販売するということは狙っていない。今回のロボデックスへの出展は、クラボウ 技術研究所が中心となって行っているもので、この技術は同社の新規技術開発プロジェクト「ロボットビジョンプロジェクト」の一環となるものである。
「ロボットビジョンプロジェクト」は、クラボウの技術力を生かし「誰も実現できていない」けれど「クラボウの技術を組み合わせればできるかも」という項目を選んで、先進的技術開発を進めるプロジェクトである。その中で以下の7つの技術項目を選んで開発を進めている。
- 高速3Dビジョン
- 多芯ケーブル認識用3Dビジョン
- 2D認識技術(画像処理)
- 3D認識技術(かたちの認識)
- 多元知覚ハンドの構造
- ロボット動作パターン
- ビジュアルフィードバック技術
これらを組み合わせて実現したのが「Tシャツ折りたたみロボット」である。ブース担当者は「もともとの半導体やバイオ、素材、ロボットなどの基幹技術がある中で、新たな技術開発として『ロボットの目』をどう進化させるかということをメインテーマに取り組んでいる。『Tシャツ折りたたみロボット』の製品化は現在は予定はなく、技術開発項目についても順次入れ替えながら、取り組んでいく」と述べている。
- 工作機械の主軸回転中の特性を可視化するシステムを開発
ジェイテクトは、電磁石の吸引力を利用することで工作機械主軸の静止時だけでなく、回転時の特性を測定できるシステムを開発した。出荷時の予圧状態などを定量的に把握することで、主軸の信頼性の向上に貢献する。
- 故障予知は前提、“真の予兆保全”を実現するために必要になるもの
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