車載セキュリティソリューションを展開するイスラエル企業のカランバセキュリティは、車載情報機器大手のアルパインなど3社とパートナー契約を締結した。アルパインとカランバセキュリティは、「CES 2018」において、ランサムウェア攻撃に対する車載情報機器の堅牢性を確保するデモンストレーションを披露した。
車載セキュリティソリューションを展開するイスラエル企業のカランバセキュリティ(Karamba Security)は2018年1月16日、車載情報機器大手のアルパインなど3社とパートナー契約を締結したと発表した。
カランバセキュリティは、自動車メーカーやサプライヤー向けのセキュリティ製品「Carwall」などを手掛ける。国内向けの販売はアズジェントが担当している。(関連記事:コネクテッドカーとIoTデバイスのセキュリティに“コロンブスの卵”)。
今回パートナーになったのは、アルパインの他、ドイツのIAV、米国のハネウェル(Honeywell International)だ。
アルパインは、「CES 2018」において、ランサムウェア攻撃に対する車載情報機器の堅牢性を確保するデモンストレーションを実施。ここでアルパインとカランバセキュリティは、車載情報機器に脆弱性を意図的に組み込み、脆弱なシステムとCarwallに保護されたシステムを比較した。脆弱なシステムはランサムウェアによる攻撃でロックされるが、保護されたシステムへの攻撃は失敗する。併せて、攻撃の詳細なインシデントレポートがカランバセキュリティのインシデント管理サーバに送られる。
IAVはカランバセキュリティと連携し、攻撃を防止する方法を提供するための「Automotive Security Defense Center」を開発した。脆弱性や自動車メーカーが注意勧告している問題点を分析し、提供するものだ。
ハネウェルはカランバセキュリティと共同で、自動車の操作をつかさどる1億行以上のコードによって生成されたソフトウェアコマンドとデータについて、実行時の識別と検証を行っている。Honeywellの「Intrusion Detection Systems(IDS)」は車両ネットワークの通信を監視し、カランバセキュリティのECUは自動車への攻撃を防御するという。
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