ソニーのMESHプロジェクトは、多機能電子ブロック「MESH」で作った仕組みを「Raspberry Pi」で常時動作させることができる「MESHハブアプリケーション」の配信をMESH公式サイト上で開始した。
ソニーのMESHプロジェクトは2017年12月8日、シングルボードコンピュータ「Raspberry Pi」向けの「MESHハブアプリケーション(MESHハブアプリ)」をMESH公式サイト(https://meshprj.com/)上で配信開始した。Raspberry Piにインストールすることで、多機能電子ブロック「MESH」で作ったIoT(モノのインターネット)の仕組みを常時動作させることが可能になる。
MESHハブアプリは、プログラミング用アプリの「MESHアプリ」で作成した仕組み(MESHレシピ)を、Raspberry Pi上で常時動作させることができる。スマートフォンやタブレットが近くになくてもMESHレシピを常時動作でき、センサーなどのデバイスとインターネット上のサービスを連携させた仕組みの活用が広がる。
例えば、MESH人感センサーを使って人がいる時間帯をGoogleスプレッドシートに自動で記録したり、独自のサーバにデータを送信したりする仕組みがある。また、MESH温度・湿度センサーを利用し、一定の湿度以下になった時に自動的に通知を送ったり、部屋の温度を自動でコントロールしたりといった利用もできる。Wi-Fiやネットワーク環境がない場所でも、SORACOM AirなどのIoT向けSIMを活用して仕組みを構築できる。
対応するRaspberry Piは、最新のRaspbian(Raspbian Stretch)がインストールされた「Raspberry Pi 3 Model B」。MESH公式サイトからダウンロードできる専用のMESHハブアプリをインストールすることで、MESHのハブとして利用できるようになる。
MESHレシピの編集や管理には、スマートフォンまたはタブレット端末向けのMESHアプリが必要だ。MESHハブアプリと連携できるのは、iOS版MESHアプリの最新バージョン(バージョン1.10.0以降)のみとなる。iOS以外で利用する仕組みは開発予定だ。
MESHは、ソニーの新規事業創出プログラムから生まれた事業の1つ。無線でつながるハードウェアブロックと専用アプリ内のソフトウェアブロックを組み合わせるだけで、プログラミングの知識がなくてもさまざまなIoTの仕組みを作ることができる。
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