RAMI4.0は、インダストリー4.0を実現するためにさまざまなレイヤーやプロセスの規格や連携の様子を示したモデルである。同モデルはスマートグリッドの標準化で行ったマッピング手法を参考としており、さまざまな標準の間のギャップを特定するのに有効だとされている。
技術アーキテクチャを分析すると一定のパターンがある。「基本的にはエッジからフォグの領域と、クラウド領域の2つのプラットフォームに分かれる場合が多い」とザーレック氏は指摘する。
ただ、ザーレック氏は「RAMI4.0には技術アーキテクチャとしての側面もないわけではないが、本来の意図は共通理解を行いやすくし、ギャップ分析や標準策定のために利用するコミュニケーションのフレームワークという面が大きい。RAMI4.0という共通の基盤をもとに話すことで、指している話がどの領域のどういう話であるかというのが、相互に理解できる」と述べている。さらに、「インダストリー4.0のゴールは短命なデファクト標準を策定することが目的ではなく、中長期的視点に立ち、特定実装技術に依存しない新たな形を模索する取り組みである。その意味では技術アーキテクチャにとどまらないといえる」としている。
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