ここではGrblでステッピングモーターを動かしてみます。
せっかくですのでターミナルエミュレーターで’$’の後、リターンキーを押してみます。するとGrblのコマンド一覧が表示されました。ここに表示されるのはGrblに特化したコマンドのヘルプが表示されています。これ以外にステッピングモーターを動かすためにはG-CODEというコマンドが使われます。3DプリンタやCNCや産業用のNC工作機械も同じコード体系のコマンドが使われています。今回は試運転ですのでG00のみを使ってみます。
それではモーター駆動用の電源を入れてみましょう。
ターミナルエミュレーターで
G00 X 1 [Enter]
と打ってみてください。ただし [Enter] はキーボードのEnterキーあるいはReturnキーを示します。
モーターが回転したでしょうか。
これはX軸上で指定した絶対座標に移動するというコマンドです。
ちなみにここで
?
と打ち込んでみてください。すると以下のように表示されます。これは現在の状態 (Current Status) を示します。
<Idle,MPos:1.000,0.000,0.000,WPos:1.000,0.000,0.000>
「IMPos;1.000」が現在のX軸上の位置を示します。
次に
G00 X 0 [Enter]
と入力すると先ほどと同じ程度に逆回転したことが分かりますか。
また、
?
と打ってみましょう。
すると今度は、「MPos:0.000」になっていますね。
X軸上の絶対位置が0に戻ったことを示しています。
絶対位置0はGrblが起動した時点の位置あるいは、コマンドでCntrol-Xでリセットをかけた時点の位置が基準となります。という具合にG00コマンドは、次に続くパラメーターが絶対座標であり、その位置に移動するようにモーターを回転させる命令です。次のXはどの軸上で動かすかを指定します。今回はX軸にしかモーターを接続していないのでXしか使いません。そして次の数値がどのくらいモーターを回転させるか指定します。この値については次回以降、詳しく解説します。
今回、オープンソースのファームウェアであるGrblを導入することでPC側からG-CODEを使ってステッピングモーターを制御することができるようになりました。次回はPC側に導入するGrbl Controllerを使ってステッピングモーターを制御してみたいと思います。お楽しみに。(次回へ続く)
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