走行性能については、コンセプトである「我が意の走り」を実現するため、「レスポンス−リニアリティ−コンシステンシー」に焦点を当てて開発した。フロントに新開発のマクファーソンストラットサスペンションを採用。リアサスペンションは4代目プリウスと同様にダブルウィッシュボーンとなっている。また、大径スタビライザーの使用やアブソーバー減衰力特性の最適化などが、優れた乗り心地や操縦安定性に寄与しているとする。
ボディ接合部への構造用接着剤の使用や環状骨格構造の採用により高ボディ剛性を確保し、優れた乗り心地と操縦安定性を達成した。またSACHS製のショックアブソーバーを標準装備し、アッパーサポートの緩衝材にはウレタン材をトヨタ自動車として初めて採用した。
最小回転半径は5.2mで、ハッチバック車並みの取り回しの良さを確保した。さらに全高は立体駐車場に駐車可能な1550mmに抑えている。ただしAWDモデルとなるターボエンジン車は1565mmである。全高を抑えながら、室内長1800×室内幅1455mmという室内空間の広さを確保した。
競合となるジュークは1グレードのみが1550mmで、ヴェゼルは1605mmと全高は高めに設定されている。一方、マツダの「CX-3」と富士重工業の「XV/XV HYBRID」は、AWDモデルも含めて全て1550mmに収めている。
新装備として、右左折の際に12灯のLEDランプが内側から外側へ流れるように光るシーケンシャルターンランプや、車名ロゴが浮かび上がる足元イルミネーションなどを採用している。
ハイブリッド車の燃費は「コンパクトSUVクラスでトップレベルを追求」(トヨタ自動車)としている。同じ小型SUVのJC08モード燃費は、ヴェゼルのハイブリッド車が27.0km/l、クリーンディーゼルと搭載するCX-3が23.0km/l、XV HYBRIDが20.4km/l、ジュークが18.0km/lである。TNGA第1号車である4代目プリウスが40.8km/lを達成したことから、C-HRのハイブリッド車も30km/l以上が目標になっているとみられる。
新型「プリウス」がTNGAの第1号車になった理由
トヨタのTNGA第2弾はクロスオーバーSUV、「C-HR」量産モデルが登場
ホンダの「ヴェゼル」はアクセルペダルがエコ運転を誘導する、実燃費を9%向上
日産「ジューク」が直噴ターボに低圧クールドEGRを世界初採用、燃費は約1割向上
「CX-3」はクリーンディーゼル専用車に、全高は1550mmで機械式立駐に対応
「XVハイブリッド」は「EyeSight」と連携、モーター使用率を高めて燃費10%向上Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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