意外と知らないのではないでしょうか。
2016年7月5日、オーティコン補聴器が補聴器の新製品「Oticon Opn(オーティコンオープン)」を発表しました(関連記事:補聴器は“指向性”から“全方位”へ、ハイレゾ音質とIoT化も実現)。
これまで補聴器の取材をほとんどしたことがなかったこともあって、会見で説明のあった内容は(私にとって)目新しい情報ばかりでした。例えば、有力な補聴器メーカーの多くが海外企業であるということ。今回発表したオーティコン補聴器の親会社であるWilliam Demant(WDH)はデンマークですし、世界シェアトップのSonova(ソノヴァ)グループはスイス、他にはドイツ企業であるシーメンスなどが知られています。
また、海外と比べて、日本の補聴器の装用率が極めて低いことも知りませんでした。難聴者(自己申告)に対する補聴器装用率は、英国が41%、ドイツが34%、フランスが30%で、米国が低めの25%になっています。日本は、米国よりもはるかに低い13.5%にとどまっているのです。
そして一番の驚きだったのが、補聴器の聞こえ方でした。正常に音を聴けている私の立場からは、難聴者=聴こえにくくなっているのだから、周りの音を集めて耳に送り込む集音機のような機能さえあればいいのだろう、という程度の捉え方に過ぎませんでした。
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