モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は、潜水艦や電気自動車の開発、モノづくり拠点の運営など、ワクワクする新しい取り組みに積極的に取り組む町工場・浜野製作所の浜野慶一氏に話をお伺いした。
本記事はモノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から転載しています。※本記事の内容はzenmono掲載時のものです
enmono 本日は浜野製作所さんにお伺いしました。いろいろとワクワクする新しいモノづくりの取り組みを浜野慶一社長に伺っていきたいと思います。まずは簡単にどんなことをやっていらっしゃるかご説明いただいてもよろしいですか?
浜野 まず簡単に会社の概要ですけども、創業38年目の板金加工屋・プレス加工屋であります。プレスの金型を作ったり、マシニングとか部材の切削加工なんかもしますけども、基本的には板金屋・プレス屋・金型屋という業務内容です。
enmono 普通だったら町工場さんというのはBtoBの仕事がメインだと思うんですけど、浜野さんは割とメーカーさんと一緒にモノづくりに取り組まれていますね。潜水艦の「江戸っ子1号」とか「電気自動車 HOKUSAI」とか、今まで町工場さんがやってこなかったモノづくりにどんどん取り組まれていると思うんですが、何かきっかけはあったんでしょうか?
浜野 基本的にはBtoBが売上の主力であることは間違いないんですけども、最初にがっつりした下請仕事以外のことをしたのがHOKUSAIのプロジェクトですね。早稲田大学との産学連携で作ったというのが、これになります。
enmono それは行政サイドから「そういうのをやりましょう」という声かけがあったんでしょうか?
浜野 2003年だったと思いますけど、墨田区と早稲田大学が包括提携をしたんですね(編注:2002年、墨田区と早稲田大学が包括的な産学官連携協定を締結)。
浜野 今は墨田区は東京スカイツリーがあって観光をされる方も結構いっぱいいますけども、昔はそんなの建ってないし、大きな工場、大きな会社もないし、公営ギャンブルないし、税収ってどこから引っ張ってくるのっていったら、やっぱり町工場からしかないんですね。しかしその町工場もどんどん墨田区からなくなっていく。下請企業ながらせっかくいい技術を持っているんだから、それを大学と町工場とニーズのマッチングをして町工場をもっと元気にしたいっていうのが墨田区側にあったんですね。いろいろな大学とやりたいよねと思ったのは、墨田区は23区で唯一大学のない区なんですよ。それでいろいろお話をしてたら早稲田大学が一緒にやりましょうっていう形で、それが包括提携。その中から出てきたのがこの電気自動車を作ろうというプロジェクトです。
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