コネクテッドカーの業界標準に向けて前進、HEREのロケーションクラウド自動運転技術

HEREは、走行中の車両のセンサー情報をクラウドで収集する規格「SENSORIS」のユニバーサルデータフォーマットの設計を、欧州のITS(高度道路交通システム)官民連携組織であるERTICOに提出した。HEREとERTICOは、SENSORISを業界標準のインタフェース規格として発展させる取り組みを強化していく。

» 2016年07月01日 09時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 HEREは2016年6月29日(現地時間)、走行中の車両のセンサー情報をクラウドで収集する規格「SENSORIS」のユニバーサルデータフォーマットの設計を、欧州のITS(高度道路交通システム)官民連携組織であるERTICOに提出したと発表した。HEREとERTICOは、SENSORISを業界標準のインタフェース規格として発展させる取り組みを強化していく。

 SENSORISはHEREが2015年6月に発表したロケーションクラウドの規格で、車両のセンサー情報をクラウドに収集する方法を定義している。車両からセンサー情報を収集/蓄積することは、リアルタイムな道路状況や障害物への注意喚起などをドライバーに伝えるモビリティサービスや自動運転において重要な技術だという。

 人間の眼やセンサーで検知しきれない範囲で起きている情報を得ることは運転行動の最適な意思決定に役立つが、さまざまな車種でこうしたサービスを実現するには、共通のフォーマットでセンサー情報を取り扱う必要がある。HEREは当初からSENSORISをオープンでグローバルな規格とする計画で開発に取り組んできた。

 ERTICOの傘下には自動車メーカーやサプライヤが参加する「SENSORIS Innovation Platform」があり、SENSORIS採用を推進している。加盟企業は、日本のアイシン・エィ・ダブリュとパイオニアの他、Robert Bosch、Continental、Daimler、Elektrobit、Harman、LG Electronics、Navinfo、TomTom、そしてHEREの11社。今後も加盟企業が拡大すると見込んでいる。

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